最近、Amazon にて中国メーカーによる「評価汚染(星の数の水増し)」が深刻化している。 日本人に限らず、人は自分が失敗したくないのが特徴なのでこの評価が高ければ高いほど購入しようと思っている。その心理を逆手に取って評価をサクラおよび客にエサをやってその評価を上げている。 評価のサクラがまま見られるのがスピーカーやイヤホンなどの家電及び充電ケーブルなどの小物電化製品及び女性をターゲットにした傘などの消耗品だ。この手の商品を購入しようと思うのであれば、まず評価そのもの自体を疑ったほうがいい。
そこでサクラが蔓延してしまっている Amazon の評価は果たして正当なものかどうか判断する方法として、以下の方法を提案したい。
作っているメーカーの名前を見る
日本であれば「日立」や「タニタ」といった知名度の高いメーカーは有名なのである程度安心して購入できるが、中国及び外国メーカーの名前であればまず避けるのが無難である。 その名前の特徴として、次のようなものが見られる。
会社名メーカー名の英語読みができない
英語がある程度できてもできなくなてもメーカーの名前を見ると大概英語表記されているが、その手の名前をカタカナ英語として発音する事ができない、というか読むことができない。 それらの多くはまず中国語読みなら可能だったりする。
会社名の語尾に「(会社名)_JP」というように日本対応でアピールしている
語尾に「JP」と付けるのはあくまでメーカーの都合であり、その商品の説明書及びパッケージにしなければならない、といったルールをメーカー側がわかりやすいようにしている自己都合でしか過ぎない。そういったメーカーの多くは海外に拠点をおいているのでサポートも遅いケースが見受けられるが、まだ英語読みですらできないメーカーよりもましなこともある。
会社名をググっても会社の Web サイトがない。もしくは中国語か英語のみならある。
会社の Web サイト(ホームページ)がない場合は大概地雷なので避ける。また、Web サイトがあったとしても中国語もしくは英語のみの場合、サポートが得られないことも十分考えられるので避ける。 さらに、会社の Web サイトがあったとしても、Amazon のサイトが上位に出てくるようであれば、ファッション Web サイトなので避けるのが無難。 また、日本語のサイトがあったとしても1ページのペラサイトである場合も考えられるなら、それも避けること(そもそも商品情報が記載されていないこともある)。
評価を見る
Amazon では評価の形などを見ることがまず重要になる。 Twitter で以下のようなツイートをしているのを発見した。
これを踏まえて次の点を注意したい。
※ 評価の形に関しては、スマートフォンであれば xx件のカスタマーレビュー
といった箇所をタップする必要があるが、参考になるので購入を慎重にされる方はぜひとも見ることをお勧めする。
星の評価が高すぎる(星5ばかり特出している)
これはサクラ決定なのでスルーする。
星5星4 が妥当に分布している
正当かつ俯瞰された評価なので購入しても問題はない可能性が高い。
星5 と星1 が両極端に存在している
これは以下のことが考えられる
- 初期不良が蔓延している
- サクラが頑張って高評価してもそれでカバーできないくらい壊れやすいもしくは使いにくいといった評価
- サクラの評価を上回る、同業他社による足の引っ張り
- このケースは稀にあるが、本当に稀なので正当性は不明
評価されている数があまりにも多すぎる
人海戦術によるサクラである場合が多い。 資本力があるメーカーであれば容易にできる。
写真(画像)がアップされているからといって信頼しない
カスタマーレビューに画像(しかもやたら生活感のある写真)をアップしているからといってサクラではない、と認定しない。 サクラに商品を送って写真を撮らせアップさせる業者もある。
評価のコメント内容の日本語が不自然
評価は星の数に目が行きがちだが、評価の真髄はそのコメント本文にある。 故に以下の点に注意したい。
日本語がおかしい(文法が変)
特徴としては次のようなものが見受けられる。
- 文法そのものがなっていない
- 「それは」「しかし」など、最近の日本人でも使わない接続詞などを利用している(英語では妥当だが、そのまま日本語に当てはめているような言い回しが見られる)
- 男性が購入するようなものなのに顔文字が要所要所に使われている
- 「!(エクスクラメーションマーク)」を使っている(‼️といった絵文字の場合も)
- 評価している人の名前がおかしい
- 日本語ではなく中国語
- 名字のみ
- 日本人の本名っぽい名前
- 日本人は秘匿性を美徳しているというよりもセキュリティを考える人が多い。ゆえに本名による評価は避ける傾向がまま見られるので本名を名乗ってまであまり評価しない
- 名前をクリック(タップ)すると似たような商品(例えば bluetooth スピーカー、ライトニングケーブル)ばかりを購入して高評価している
値下げ率が高い
原価が「x万円」と表記されているが打ち消し線がされて (例. 2,180円 ← 13,280円)お買い得感を演出している。
そもそもその商品自体はそんなに高くはないものである場合が多い。
また、その原価は「x万円」となっているのは、同製品の高額製品を参考にされている場合が多いのでその金額の同製品も参考にすると良いかも。高額の同製品ならその商品よりも機能的に優れている場合がままある。
商品名に型番が記載されていない
商品の名前およびタイトルに型番が記載されていない場合は粗悪品であることが多々ある。 また、商品名ではなく、商品の特徴が羅列されているタイトルであることが多いので、羅列されているタイトルの場合は型番の存在の有無を確認することが大事。
なぜ型番が表記されていないかというのは、これは憶測だが型番で検索されてダメな商品だった、といとうことをブログなりで報告されてしまわれても、型番が無いなら検索のしようもないので、そういったリスクを避けるために意図的にしているのではないかと思われる。
もちろん、Amazon に出品している中国語の業者の中には誠意を持って商品を売っていたり、サポートもしっかりしている方もおられる。日本語が不自由だったり、中国語だったりしたからと言って中国のメーカーではなく、台湾のメーカーである可能性もある。ゆえに中国語のエリアだったとしても過剰に拒絶すると損になることになることもある。 実際、僕はお掃除ロボを購入したのだが片輪が動かなくなったことがある。 しかし、その件についてメーカーに問い合わせたところ壊れた旨の動画を送らさせられたが、迅速に新品と交換してくれてきちんと対応して頂いたこともあった。
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また、 Anker といった良品ばかりを製造しているメーカーも中国語エリア内の会社だが、上役の方には元 Google の方もいる。そういったことを鑑みても、中国(語)メーカーだからといって毛嫌いするのもどうかということもあり得る。
Amazon もそういった不当な評価を制御できないことを知っているので、最近では「Amazon’s Choice」といった Amazon が選んだベストプラクティス商品を紹介するようになった。 サクラを駆逐するよりもこういったことで良品を紹介されて購入するほうが好ましい場合もある。